2008年10月17日
母の実家
叔母が一人で住む、母の実家です。
6畳ほどの部屋が、6部屋あります。
同じく6畳程度の玄関、食堂もあります。
そんなわけで、とっても広いお家に、伯母は一人です。
玄関は、最近新しいドアにしたようです。
この15センチくらいある、敷居、、、
子どものころ、ここに乗っかると、祖母にエラい叱られたものです。
「ここは、(この家の家長、すなわち)おじいちゃんの頭の上と同じやで!
乗ったら、あかん!!」
今回、ジャミラと甥の直君に、同じように叱った私です。
その祖父母は、もういません。
ずっと、土間が続いていて、畑仕事から帰った祖父が
農機具を持って、奥にそのまま歩いていきました。
とっても合理的な様式ですよね?
いつか、こんな家に住みたいなと思います。
ある日は、とんでもないにおいを放つ、肥が、
トイレから樽に入れられて、ここを通って行きました、、、
チャプチャプと、、、
いい思い出です。
昔ながらの台所。
とても小さいのに、ここで家族7人の食事が作られていたわけです。
かまどのなごりもあります。
おばあちゃんが、作ってくれた、醤油と玉ねぎだけの焼き飯。
夏休みが終わって、弟が「焼き飯食べたい」と母に言い、
母は、おいしいチャーハンを作ってくれたのですが、
弟は「違う!!」と駄々をこねたことがあります。
私はきっと、おばあちゃんの焼き飯のことを言っているのだと
思って、思い出しながら作ってやったら、大喜びで食べていました。
ちょっとみりんが入っていて、甘くて、おいしかったのです。
厳しい人でしたが、大好きでした。
おじいちゃんが、なぜかしらコレクションしていたお金の額です。
寛永通宝とかあるんです。小判も、、、
子どものころ、ここでいろんなお金を眺めるのが好きでした。
でも、だれも「頂戴」って言わなかった。
これは、おばあちゃんが亡くなった時、奈良の叔父が
おばあちゃんを描いてくれって、なぜか私に頼んだので、
油絵にしたのです。
なんだかちょっとコワい色です。今見ると。
このころ、ガラス学校の授業料が払えなくて、退学寸前だったのと
深夜のバイトで神経がすり減っていました。
情緒不安定だったのが、とてもよくわかります。
おばあちゃんは、私が氷水で口を湿らせていてあげたときに、
消えるように息を引き取りました。
癌だと知らされてから、すぐに亡くなりました。
初めて愛する人が亡くなる場面に遭遇して、私は立ち直れそうになかった
のですが、このあとすぐに、テレビの番組のオーデションに合格し
ヴェネツィアに行くことが決まり、向こうで素晴らしい体験をする
ことができました。
祖母が行かせてくれたのだと、今でも信じています。
続く、、、
Posted by たんたん at 08:46
│i viaggi
この記事へのコメント
昭和の中ごろまでの家には、土間がありましたね。
私は兄弟もなく、忙しい両親の都合で預けられ
寂しい思い出が多いのですが、
それでも懐かしく、涙が溢れます。
祖父母には、何も返せないまま送ってしまいました。
私は兄弟もなく、忙しい両親の都合で預けられ
寂しい思い出が多いのですが、
それでも懐かしく、涙が溢れます。
祖父母には、何も返せないまま送ってしまいました。
Posted by たまかずら at 2008年10月17日 10:45
***たまかずらさん***
ああ、、、そんなさびしい子供時代を過ごされたのですね。
でも、おじいちゃんたちは愛してくださったのでしょうね?
亡くなる少し前、祖母がベッドの上で、面会に来た私を見つけて
パッ!っと顔が明るくなったのを、今でもはっきり
覚えています。
ほめてくれたりするよりも、叱られていたことの方が
多かったけど、おじいちゃんもおばあちゃんも私のこと、
愛してくれたのは伝わってきました。
もう2人はいないけど、家の隅々にまで思い出がしみ
ついていて、全く寂しくないのが不思議でした。
たまかずらさんのおじいちゃんたちも、きっと顔を見る
だけで、満足だったと思います。
何もしなくても、会いに来てくれるだけで十分だったはずです。
ああ、、、そんなさびしい子供時代を過ごされたのですね。
でも、おじいちゃんたちは愛してくださったのでしょうね?
亡くなる少し前、祖母がベッドの上で、面会に来た私を見つけて
パッ!っと顔が明るくなったのを、今でもはっきり
覚えています。
ほめてくれたりするよりも、叱られていたことの方が
多かったけど、おじいちゃんもおばあちゃんも私のこと、
愛してくれたのは伝わってきました。
もう2人はいないけど、家の隅々にまで思い出がしみ
ついていて、全く寂しくないのが不思議でした。
たまかずらさんのおじいちゃんたちも、きっと顔を見る
だけで、満足だったと思います。
何もしなくても、会いに来てくれるだけで十分だったはずです。
Posted by たんたん at 2008年10月17日 19:49