西伊豆、吹きガラス工房ファロは、
明日から今年のお仕事を始めます~
いや~1か月半のお休みをいただきました。
ま、いつもと変わりませんけど。
窯の火を消すと、
心の重荷が軽くなります。
だって、
毎週3万円の灯油代をのことを考えなくて済むんですから!
逆に、考えようによっては、
何も働かない方が、
ひと月に12万円の節約になるんです!
昨年の燃料費高騰の時は、
ひと月に16~18万円必要でした。
このご時世、贅沢なガラス製品は売れませんし、
伊豆への観光客が激減している中で、吹きガラス体験が
今後もっと増えるとは思えません。
どんな職種の自営業の皆さんも、きっと人件費や家賃、
同じようにランニングコストで頭を悩ませていると
思います。
苦しいのは、ウチだけじゃないことも、わかっています。
申告のために、昨年の売上を計上しました。
過去最低の売上額でした。
一昨年から毎年100万円ずつ下がっています。
オリンピック中継を見ているお父ちゃんに
「かつてない最低の売上だったよ」
とボヤいたら、
「やりました~!ガラス工房ファロ!
過去最低記録を更新しました~~~!
って、アナウンスされるね!」
と、シャレにしてくれました。
私も笑って、深く考えないことにしました。
やるべきことはただひとつ。
「私達の仕事で、お客様に喜んでもらうこと」
それだけ。
努力して、努力しても、それでも喜んでもらえなくなったら、
廃業するつもりです。
工房にやってきた
ジャミラ君。
「こーやるんだよね~」
って、紙リンと呼ばれるガラスを成型する新聞を持って
前後に動かします。
体験は2回以上やっているし、いつも私たちの仕事を
観ているので、覚えているようです。
吹きガラスは、無駄のない動きが大事です。
そのちょっとしたしぐさが、スピードに影響しますが、
ジャミラ君は
かなり板についていて、
よく見ているな~と感心しました。
「次はこれだよね~」
と、ハシで、くくるようにします。
彼らが、私達の仕事を「素敵だ」と、憧れていることを
知っています。
しかし、どんなに望んでも、
彼に後を継がせるつもりはありません。
もちろん、お兄ちゃんにも。
未来がないとは言いませんが、彼らにはもっと
安定した収入のある仕事についてもらいたいです。
親なら誰でも、そう願うと思います。