この間、土肥金山へ行ってきたと記事にしたら、
カエルさんが、
「その隣の
天正金山が気になっているので、
レポートよろしく」
って コメントくれました。
http://faro.i-ra.jp/e135808.html
私も、あの
怪しげな雰囲気、ず~~~っと
気になっていたのです。
ということで、今日イタリア語の授業の帰りに
寄ってみました。
正しくは
「龕附天正金鑛」という名前です。
気にはなっていたんだけど、
果たして営業しているのか
どうなのか、あまりに
寂れている感じでわからなかった。
入口に近づくと、長髪のお兄さんが
「600円です」と、顔を出す。
「説明しますから、、、」
と促された手の先に、
白髪頭のおかあさん登場。
ここが、
金の精錬所跡だと言われる場所です。
安政東海地震の津波で、埋まっていたのを
学者さんが
「ここに金鉱があるはず」と探しだし、
ミカン畑を掘ったら出てきたそうです。
左が精錬の窯、右に小さな窯があって、
それは塩を作った窯だそうです。
何で塩か?
精錬中、温度を千度以上にするのに、塩化ナトリウムが
必要なんだそうです。
炎に塩を入れて加熱すると、一気に温度が上がるのだそう。
「ここが窯でしょう?
向こうに
火振川って場所があるんだけど、きっと
火の粉が飛んだりしたんでしょうね~」
っておかあさんが言ったので、
(ああ!そうだ、ずっと何でこんな名前なのかな~って
気になってたんだ!)とすっきりしました。
偶然見つかった、この遺跡。
土地の人たちはみな知らなかったそうです。
「きっと秘密で掘られていたんじゃないか」って、
おかあさんは言うんだけど、、、
今から420~30年前の話だそう。
誰も知らないよね。
流れるように語るおかあさん。
途中で私の疑問をぶつけると、その流れが止まるせいか
(何で話の腰を折るの?)って顔をする。
嫌な感じではないけど、普段他の人はあまり
質問しないで聞いているのかなと思う。
でも、あまりに早口で大事な部分を
さらっと
話してしまうので、うっかりすると「フンフン」と
うなづいているだけになってしまう。
心のなかに
(何で?何で?)という疑問が
コロコロ置いていかれるような気がする。
だから負けじと私も問いただす。
そんな私の
密かな宣戦布告を察知してか
おかあさんは歩きだし、自分のペースに
戻そうとする。
山の中へ登っていく。
まるで山の中の参道を歩いていくよう。
その裾に、小さな箱があり、その中に人形で
金ができるまでを見せてあった。
かなり古そう。
箱は朽ち始めている。
良い味出しているけど、
ちょっと滑稽だ。
みうらじゅんさんなら、大喜びか?
金のこと、隠語で
「ネコ」って言ったんだって。
それを黙って盗む女を
「ネコババ」って言ったんだって。
それがネコババの本当の由来だそう。
本当か~~??
コレがさっきの窯の様子らしい。
「だけど、誰も見たことないから、
コレが正しいか
どうかわからない。」
っておかあさんは云いながらも、
かなりの説得力で
話し続けた。
全てが
「~だったらしい」と続くんだけど、
この説明を
数十年やってきたせいか、
仮定を真実のように聴かせる
ミョ~な説得力がある。
そっちがその気なら!それはそれ、
大いに乗って行こう!と、いよいよ坑内に入る。
続く、、、
*ここは、住所がないようです。
グーグルマップにも出てこない、マイナースポットみたい。
土肥の明治館さん前になります。
電話 0558-98-1258