2010年05月26日

口蹄疫の報道を見て考えること


口蹄疫の報道を見て考えること

宮崎県の口蹄疫のことが、連日取りざたされています。

テレビで、畜産関係者の方々の悲痛な面持ちや
涙を浮かべてお話される姿を見るだけで、涙が出ます。

そうして、この病気は、当然山羊にもかかるわけで、
もしも、うちのヤギーズが口蹄疫にかかって、ある日
突然役所の人が「殺しますから」ってやって来たら、、、

いや、かかっていなくても、「近くで感染した動物が出たから
お宅の山羊も殺します」って来たら、、、

そんなこと考えただけで、本当にゾッとします。

これが、何十年も家族同様に育てあげてきた、たくさんの
牛や豚を飼っている方だったら、本当に絶望の淵に
立たされて、目の前が真っ暗になるでしょう。


「犬や猫などの愛玩動物ではないし、どうせ食べられるために
殺される家畜でしょ!」

って思う人もあるかもしれないけど、山羊を飼って知ったのは、
家畜も犬や猫と同じように心が通い、懐いて可愛い動物
であるということでした。


私の仕事に置き換えれば、自分の作った作品も作業場も、
ある日突然すべて粉々に破壊され、打ちのめされるのと
同じことです。

「厭です!」

とも、

「ちょっと待ってください!」

とも、

「これだけは、勘弁して下さい」

とも言えずに、、、


特例措置で、種牛49頭を助けてやってほしいと
県知事は嘆願していますが、すでに多くの牛を
否応なく殺処分している現実がある以上、
きっと赦されないだろうなと感じています。


この間、テレビで「蜂」の番組を見ていたら、
ミツバチの大量失踪の件に触れていました。

これは、世界規模でミツバチがいなくなっているという
ショッキングな話なんだけど、カナダにそれを唯一
免れた養蜂家がいると、紹介されていました。

彼は、過去にダニの被害で大量にミツバチを失ったけど、
それにもめげずに生き残ったミツバチを、過酷な条件の
屋外で、自然繁殖させながら、再び増やした結果、
少しづつダニに強く、健康なミツバチを繁殖させることに
成功したということでした。


バイオ技術が発達した現在、ダニに強い個体同士を
人工授精させて、どんどん機械的に増やしている
養蜂家から、世界中に輸出されているミツバチも
あるそうで、生まれた所から、何万キロも
離れた場所へ、連れて行かれたミツバチが、狂って
失踪してしまうのが原因かもしれないとも言っていました。


そんな番組を見た後だったから、ふと、牛を殺すことで
かえって牛の生命力を弱くして、ウイルスを強くしている
のかも、、、というふうに感じはじめました。

殺処分されている牛は、全頭感染しているわけではない。
中には、同じ牛舎にいても、感染しないで元気だった牛も
いっぱいいるはずだ。

その牛は、ウイルスに強い個体なのかもしれない。

その牛の頑強な特性を残すことで、口蹄疫に強い
牛が増えるという風に考えられないのか?


そんなこと、ど素人が何言ってるんだ!と
お叱りを受けるかもしれないけど、、、

どうせ人間が食べるために殺す運命だけど、
それでも本当にあんなにも大量の牛や豚を
殺す必要があるのか?

殺した報いはないのか?

いや、まてよ。
これが人間に伝染るウイルスだったら、殺すのか???


なんて、答えのない問答を、頭の中で繰り返す私です。

とりあえず、明日宮崎県に募金しようと思います。

皆さんの心が、いつかきっと晴れることをお祈りして。
そして、殺された動物たちの冥福をお祈りします。

ごめんね。




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Posted by たんたん at 01:43 │つぶやき
この記事へのコメント
私も以前酪農の仕事をしてた人間なので、被害にあわれた農家さんの事を思うと本当に心が痛みます。

他の地域の畜産農家を守る為に自分が犠牲になる・・・頭では解っていても心がついていけないような気がします。
経済的な補助も必要ですが、心のケアも必要かもしれませんね。

たしかに今のホルスタインなんかは乳量を多く出すために人間が品種改良して病気に弱くなっているのかもしれませんね。
もし人間にうつる病気ならもっと多くの子が殺されていたかもしれません。

家畜は経済動物かもしれないだけど、皆本当に大切に飼われている方が多いですよ。

早く口蹄疫が終息して農家さんが以前の生活に戻れる事を願っています。
Posted by メグロ at 2010年05月26日 11:02
***メグロさん***

ああ、お仕事、酪農されていたんですね。
それなら、なおさらつらい思いでご覧になっているでしょうね。

何かできないか、、、
そればかり考えていますが、とりあえず募金くらいしか
できないなと、、、

あと、言葉もつけられるので、感謝の言葉をつけました。

宮崎の酪農家の皆さんが、断腸の思いで決断してくださった
お陰で、うちのヤギーズのように、他県の家畜が
助かっているんですもんね。

本当に本当につらいと思います。
生まれたばかりの子牛も処分されていると聞いて、
何て残酷な話だろうと、悲しいです。
Posted by たんたん at 2010年05月27日 08:37

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口蹄疫の報道を見て考えること